「普段、腰痛はないんだけど、突然ぎっくり腰になったんです」
という方の背中~腰~臀部を調べると
昨日今日できたようには思えないこわばりがある方ばかりです。
ぎっくり腰になって、痛みを感じたのは突然でも、それに至るまでに、基盤ができていたのではないか、と思うような方ばかりです。
「椎間板ヘルニアの90%は放っておいても治る」
「通常、3か月以内でヘルニアは消失する」
…という考え方があります。
だとすると、「〇年前に、椎間板ヘルニアと言われてからずっと腰痛があるんです…」という方は、別の原因で腰痛が起こっているかもしれません。
椎間板ヘルニアになる場合、腰が丸くなって起こることがあります。
仮に、椎間板ヘルニアが、上記の理由で消失したとしても、腰が丸くなって、腰の筋肉などに負担がかかって腰痛になっているかもしれません。
このような方の場合、左右方側に起こっていることが多く、腰はもちろん、症状のある側の背中~腰~臀部~…爪先までの、筋肉などのこわばり、関節の動きの偏りがみられることが多くあります。
慢性的に腰痛がある方は、おそらく、今まで、腰を緩めるようなことをしたけど、またすぐに戻る、ということを繰り返してきてみえたと思います。
私の考えは「全身を1つの組織と考えたとき、誰か働いていない人がいると、余分にその仕事することになった他の人に負担がかかり、その人に不調が起こる」という考え方をしています。
そのため、腰はもちろん、腰以外(全身)をみて、働きが不足している部分を改善し、充分に働くようにすれば、腰への負担が減り、腰痛が改善する、と考えています。
交通事故後の腰痛のある方の場合、腰を直接押したり、動かしたりすると、痛みを感じる場合があります。
そういう場合は、腰以外の、動かしても痛くない部分を動かしたり、押しても痛くない部分など、腰以外の部分を施術することによって、改善することがあります。
人間の身体は、皮膚はもちろん、最近、テレビなどで見聞きする筋膜で繋がっています。
そのため、ある部分を緩めるときに、他の部分を施術することで、そこが緩ませることができます。
前屈で腰が痛い
例えば、身体は、筋膜などで繋がっているため、大腿やふきらはぎ、足裏などの筋肉が硬くなっていると、前屈したときに、腰に負担がかかる場合があります
反らせると腰が痛い
元々、反り腰気味の場合、そこから反らせると、腰に痛みを感じる場合があります。
腰を反らせることに働く筋肉を緩めたり、腰を丸めることに働く筋肉の働きを増すことで、バランスを取ります。
捻じると腰が痛い
捻じる場合、胸椎の動きが不充分であることがあるので、胸椎の関節の動きを改善したりします。
動き始め、動いているときに膝が痛む方は、膝の動きに原因がある場合もありますが、股関節、足首、つま先の動きが不充分であることが多いです。
誰かが仕事をしていないと、他の誰が、その分の仕事をしないといけない。
↓
股関節、足首、つま先が充分に動いていないと、その分膝が動かなければいけない。
…という状態になってしまいます。
歩くとき、階段などでは、膝だけが動いているわけではないので、膝以外に目を向けると、改善策が見つかることがあります。
「体重を減らすのは大変だ」「なかなか体重が減らない」と思ってみえる方、多いと思います。
体重の増減で、足腰にかかる負担は変わると思いますが、お相撲さんは、体重が重いのに、運動しています。
個人的な考えとしては、筋肉など、足腰がしっかりしているからだと思っています。
体重を落とすことも大切かもしれませんが、体重はそのままでも、こわばっていて動きの制限となっている部分を緩めたり、弱っている筋肉を動くようにしたり、体の使い方を変えれば、痛みが軽減することがあります。
膝痛の方のチェックをしています。
膝の痛みがあるときでも、股関節や足関節など、他のところの不調が原因で膝痛が起こることもあるので、実際に動きをみて、チェックしています。